今回はWeb3の専門家として有名な @paji.eth さんの「スタートアップはいまNFTに取り組むべきか」についてのツイートをまとめてみました!
- 結論:その企業のゴールによる
- 10年後に来る世界を解像度高く見通した上で、現状自社が置かれている目標や環境を考慮し、NFTへの取り組み方を適切に意思決定する
- NFTでなければできない機能はデータの永続性、改ざんできないプログラムの自動執行(スマートコントラクト)などたくさんある
Web3で稼ぐことはできるのでしょうか?
1/ 今日は「スタートアップはいまNFTに取り組むべきか」をDeFi文脈から書き殴ります。結論:その企業のゴールによる、です。i-mode経済圏でたくさんの上場企業が輩出されたのと同じで、Exitがゴールであれば、NFTという中・長期トレンドに乗らなくても、NFTを活用せずともIPOなどは達成できるからです
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
2/ NFTやその真価を発揮させるDeFiは、まだまだ荒削りのテクノロジー。加速&発展してるとはいえ、この浸透速度では、いまから1−2年で一般層まで届くことはなさそうです。NFTと既存事業の相性がいくら良さそうでも、既存の”閉じた世界”で上質なUI&UXをキープするほうが安全な会社がほとんどでしょう
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
3/ 逆にいまNFTに取り組んだほうが良いケースは、そのスタートアップの真のビジョンが数年先にある場合です。IPOを事業成長の手段と捉え10年単位でビジョンの実現を目指すなら、NFT(とその真価を発揮するためのDeFi)をよく理解せず、NFTに取り組まないという意思決定はとてもリスクが高いと考えます
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
4/ いまはi-mode経済圏の中で多くの国内上場企業が輩出されたのと似ています。当時も、将来インターネットが世界を席巻することは予測されていました。ただ、その手前の”閉じた世界”で”ネット的事業”を練習試合的に展開し、”時代の針”を進める役割を担うことで、その後のネット社会に橋渡ししたのです
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
5/ 「10年後に来る世界を解像度高く見通した上で、現状自社が置かれている目標や環境を考慮し、NFTへの取り組み方を適切に意思決定する」。これがスタートアップの理想的な状態。ここから10年後に来る世界の片鱗を感じ取れる事象をNFTxDeFi中心に紹介します。可能性を感じ取ってもらえたら嬉しいです
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
6/ NFTはOpenSeaなどで作品のデータ売買を行うだけのものという見方をすると、NFTが持つ将来ポテンシャルを見誤ります。『オープンな世界』のデータの売買の仕方はさまざまあります。ネットで移転できるデータなので金融化し、グローバル化し、まとめてインデックスにしたり、分割したりもできます。
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
7/ 1万種類のコレクタブルNFT「A」があるとします。利用者がNFT「A」を1つ「NFTX」というサービスに預けると「Aコイン」(ERC20)を1枚受け取れます。この「Aコイン」を「NFTX」で使うと今度は別の「A」に交換できます。これはNFTを暗号資産(ERC20形式)に変換して金融機能を持たせる方法のひとつです
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
8/ NFTがERC20形式になるとUniswapなどのDEXで世界中の誰もが暗号資産として売買ができるようになります。コレクタブルNFTの作品ひとつひとつはそこまで興味がなくても、プロジェクト全体を応援したいという気持ちや、単純に将来成長したらリターンが高そうという投資マネーを呼び込むことができます
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
9/ こうしたNFTごとにたくさんのERC20が生まれると、応援したり投資する側も銘柄選定が困難になってきます。そこで「SET」というサービスの出番です。利用者が自発的に暗号資産のS&P500のようなINDEXを作れます。このサービスで作られた「DPI」はDeFi領域全体に暗号資産に投資するINDEXとして人気です
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
10/ 「SET」を使うと利用者が勝手にアート系やミーム系のINDEX化し、ERC20形式でNFTをテーマごとに支援/投資することができ、よりグローバルで資本動きが滑らかになります。もとはNFT作品であったデータが、ネットで価値移転できる特徴を活かし金融と結びつくことで、「資本の流動性」が高まるのです
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
11/ これらは、これまでも今後も、既存の”閉じた世界”ではほぼ起こらない現象です。いまはまだ見た目もしょぼくてマニアックな世界かつ、GAS代が高い問題や、そもそもNFTやDeFiを取り扱うのがえらく難しいUI&UXなため、一部の高度なリテラシーを持つ人たちだけがNFTxDeFi領域を取り扱えているだけです
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
12/ ただ、これらの課題は課題と認識された時点で解決に向かっています。10年後にほぼ解決されるとしたらキャズムを超えて一般層まで広がることに。そのとき、データがNFT化されていないリスクはえぐいことになりそうです。しかもそのデータは作品に限らず、権利やログなどあらゆるデータが対象です
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
13/ ”閉じた世界”のデータは消費であるのに対し、『オープンな世界』のNFTは資産性を帯びた投資です。これはなにも投資家向けの話ではありません。LINEスタンプに300円払う時、300円すべて消費するのではなく、データに200円の資産性が帯びていたら、3倍の900円分の経済が回ることを意味するからです
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
14/ 自社ビジネスが”消費”オンリーの売上ではなく、資産性を帯びた投資になった場合、その投資分を差し引きした本当の消費額の倍率だけ、売上が伸びる。これがあらゆるデータがNFT化されることで起こる革命のひとつです。扱う領域によっては、元本を超えうる資産性をともなうなら、売上が青天井に
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
15/ NFTをステーキングする「Reamls」は、8,000種のLoot系地図NFTを公式に預けると、その間は売り圧力が減るため、その貢献に対し$LORDSというERC20トークンを報酬としてもらえます。NFTを通じてDeFiに連携するもうひとつのやり方です。HashmasksのNCTも金融的視点で見れば似たような設計です
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
16/ 充分に分散化したパブリックなブロックチェーンにフルオンチェーンでNFT化することで、データの永続性の担保と、そのデータを堅牢なレゴのひとつのパーツとして、機能させることができます。ブロックチェーンを活用すると、オープンな世界の中で、”物理法則レベル”の不変の法則を成立させることに
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
17/ あなたは地球の重力を用いた「バンジージャンプ」事業をしているとします。地球の重力は物理法則で定まっているので不変です。ところが、”閉じた世界”ではどこか1社の都合で”重力”を2倍にする、といったことが行われるので、不安定でビジネスをしづらい環境です。これがWeb2の世界ともいえます
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
18/ ブロックチェーン上のデータやスマートコントラクトと呼ばれるプログラムは、一度定めると”物理法則レベル”の不変さの法則を担保するため、企業も地球の重力が変化しないから投資できる「バンジージャンプ」装置のような大掛かりな投資を行え、NFTxDeFiサービスで経済発展がより加速します
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
19/ 現実世界の航空業界があるから成り立つ海外物流ビジネスのようなもので、元となるデータやインフラが堅牢であればあるほど、そこにのっかれる企業や資本が大きくなります。これは”閉じた世界”では、その世界を構築する企業の器以上にはなれないのとは一線を画するわけです。プロトコルの力です
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
20/ 今回はNFTの経済的なポテンシャルを伝えるためにDeFi=金融系の話が多くなりましたが、①データの永続性、②プラットフォームを越えた相互運用性(コンポーザビリティ)、③改ざんできないプログラムの自動執行(スマートコントラクト)、④価値移転の非中央集権化(DAO)による世界のフラット化
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
21/ ⑤サービス利用時のID/パスワード不要、⑥決済情報入力不要、⑦世界中シームレスな価値交換、⑧売上透明化によるロイヤリティ還元など、NFTでなければできない機能はまだたくさんあります。いまスタートアップがNFTに取り組むべきかの参考になれば幸いです
— paji.eth (@paji_a) March 9, 2022
みんなの反応
もうこれ深すぎてたまらんです。ここから読み解けるものがめちゃくちゃある。勉強欲をどれだけそそられてるんだって話ですよw https://t.co/ZDgUKwE1kK
— Taj Mahal⛓ (@TJshonanbeach) March 10, 2022
とってもわかりやすくNFTの将来像、ビジョンが示されてると思います! この業界まだまだ楽しみです。 https://t.co/m59hcAY1ui
— きよごん (@fishing_kiyogon) March 10, 2022
目先のトレンドにとらわれず、何を成し遂げたいのビジョンを明確にすることが大切ですね。
— ☕️はく|シンガポールに家族で移住 (@haku_technology) March 10, 2022
そのビジョンが開かれるべきなのか、閉ざされた世界の方が相性が良いのか。
強いて言うなら、壊すべき概念なのかどうかを改めて考える機会になりました! https://t.co/DOVoY2mJXY
まさに!ただ、アクティブウォレットを見るとこの領域に参入してる人は世界的に見てもめちゃくちゃ多いわけではなく、日本では特に少ない。中長期的な目線、キャッシュ的な体力が必要になる。
— Meta-Tee_NFT.AOC ⛩🔥 AOC GENESIS NFTリリース予定 (@meta_tee_nft) March 10, 2022
詐欺も多くこれから成熟されていくのでリスクも当然ある。しかしこんなチャンスもうないかもしれない! https://t.co/rJfq3k539W
この状況の中で
— ONIちゃん📻NFTスペース職人/AMA👹 (@oni_cyan_nft) March 10, 2022
自分の選択する行動は?
とりあえず
1年後の答え合わせ
10年後の答え合わせ
楽しみすぎます。
自分はこの創世記に
何しようかなぁ、、、 https://t.co/MDgnmlRNyZ
まとめ
世界中シームレスな価値交換や売上透明化によるロイヤリティ還元など
NFTの経済的なポテンシャルはまだまだたくさんあります!
スタートアップがNFTに取り組むべきかどうかしっかり参考にしてみましょう!