今回はWeb3の専門家として有名な @paji.eth さんの「NFT登場前はネット上のデータに価値はなかった?」についてのツイートをまとめてみました!
- 価値とは権威が決めた”幻”のようなもの
- NFTがなかった時代、ネット上で人は”閉じた世界”の権威に頼るほか価値を支える手段がなかった
- NFTは技術を正しく使うことで”幻”だったデータを現実世界と同じような再現をしてくれる
Web3で稼ぐ方法はあるのでしょうか?
1/ 今日は「NFT登場前はネット上のデータに価値はなかった?」を書きます。世の中を見渡せばネット上のデータに価値はすでについているように見えます。ただ、よく見ていくと、それは『ネット』ではなく、ネットで接続された”閉じた世界”であり、価値は権威が決めた”幻”のようなものだと気付くはずです
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
2/ 例えば、ソシャゲの「魔法石」は、分かりやすく”ネット上”で価値あるデータのように見えます。スマホでゲームにアクセスし、ネット決済を通じて手に入れるからです。ただ、これはゲーム内という”閉じた世界”の話
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
3/ インターネットを経由して、”閉じた世界”のデータベースの「魔法石」の情報を表示しているだけで、「魔法石」そのものは、外の世界=オープンな『ネット上』に取り出しができません。この閉じた世界での「魔法石」の価値は運営企業に担保されている”幻”のようなものです
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
4/ 「魔法石」は縁日の「50円券」と似ています。町内会の”閉じた世界”の人たちだけが認める価値。もしこの「50円券」を誰もが価値を認めるなら『オープンな世界』にある近所のコンビニでも「50円分」のお買い物ができるはず。しかし縁日の会場の外に出た世界では価値を認めてもらえそうにありません
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
5/ ”閉じた世界”だけで価値が認められるのは、その”閉じた世界”の中の権威によってのみ価値が担保されているからです。外の『オープンな世界』では信用を担保できず同じ価値を維持できないのです。NFTがなかった時代、ネット上では人はこうした権威に頼るほか価値を支える手段がなかったわけです
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
6/ GAFAが台頭したWeb2時代は人々はこうした”閉じた世界”の中でも一見”データに価値がついたネット上の経済圏”が確立できているように感じられました。しかし、これはそれぞれの”閉じた世界”の話で、本来の『ネット』ではありません。『ネット』はもっと広い概念で誰もがアクセスできるプロトコルです
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
7/ GAFAや世界規模のオンラインゲームの世界は、その”閉じた経済圏”も十分に広大です。デジタルな創作物(データ)をその世界の中で販売できたとき、”閉じた世界”では経済が成立しています。ところがそのデータを外のオープンな『ネット』の世界に持ち出そうとすると、急に価値の担保が厳しくなります
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
7/ なぜならデータは複製可能で”閉じた世界”にあるデータを残したままオープンな『ネット上』の世界に持ち出せないからです。純度の高いNFTは『本物』とレプリカを区別し、世界のみんなで検証しあうことで、この課題をクリアします。これまでの中央集権的な世界から脱却できる技術がNFTです
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
8/ そのデータがオープンな世界=『ネット上』でも価値を認められるか判定する、かんたんな方法があります。”閉じた世界”にあるデータを(ローカル保存でなく)価値を維持したままオープンな『ネット上』に移せるかどうかを確認してみましょう。そのことを知ると愕然とするかもしれません
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
9/ 「魔法石」も「スタンプ」も「電子書籍」も「創作データ」も、データは『ネット上』の外のオープンな世界に価値を維持したままは移せないのです。頑張って取り出しても、手元には単なる画像や動画データなどがあり、それは誰でも無料で複製できるので、お金を支払う価値がゼロに近づいてしまいます
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
10/ それどころか、実はあなたが購入して保有していたと思っていたデータのほとんどは、自分の「所有物」でさえ無いのです。現実社会であれば、紙の本を買ったら、自分の手元に確実に本を所有されるのに、”閉じた世界”ではそれが叶わなかったのです
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
11/ いま一般的な電子書籍を購入する時に購入者は、”本そのもの”ではなく”利用権(そのアカウントで本を閲覧できる権利)”を購入しています。一方で、紙の本を買うことは所持することであり、「所有権」は購入者にありますが、一般的な電子書籍は購入者は”本そのもの”を保有しているわけではありません
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
12/ ある人がこれまで数千冊の電子書籍を購入していました。関連する別サービスで、「転売されたギフト券」を使っていたところ、アカウントごと規約違反となり、電子書籍サービスへアクセス不可に。この時、もし紙の本であれば自分の手元にたしかにあるので書籍を取り上げられることはなかったはずです
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
12/ 電子書籍が純度の高いNFTで作られている場合、こうしたケースでも、紙の本と同じように、電子書籍も自分自身の所有物として手元においた状態にできるため、もし関連する別サービスで”やんちゃ”をしたとしても、取り上げられることはありません(データが分散型ファイルサーバー等にある前提)
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
13/ 日本ではNFTで電子書籍を所有していると言っても「所有権」は主張できませんが高層ビル建築のあとに生まれた”空中権”のようなもので、いずれ実体にあわせて法律も整備されることでしょう。ここで大事なのは販売者=権威であっても購入した電子書籍を勝手に取り上げることができないという効用です
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
14/ 電子書籍は一例ですが、NFT=ブロックチェーン技術を使わないデータベース上のデータは、オープンな外の世界にデータを持ち運べないため、NFTやブロックチェーンを活用してインターオペラビリティ(相互運用性)を確保しようとする動きが、海外の企業を中心に活発になっています
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
15/ NFTは使い方によって過度な金儲けの手段になることは確かだと思いますが、包丁は人を傷つけることもできるし美味しい料理を振る舞うことができるのと同じように、技術を正しく使うことで”幻”だったデータを現実世界と同じような再現をしてくれる画期的な技術であることが伝わることを切に願います
— paji.eth (@paji_a) May 11, 2022
まとめ
使い方によっては便利にもなるし危険でもある包丁のような存在のNFT
正しい使い方をすることで画期的にネットの未来を変えてくれることでしょう!
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