今回はWeb3の専門家として有名な @paji.eth さんの「無限にコピーできるデータをNFTにして価値をつけるのは変?」についてのツイートをまとめてみました!
- 私たちが価値を感じるときは、単に素材や見た目だけでなく、それが『本物』であるかを評価すること
- NFTは同じイラストデータが複数あっても、”これが『本物』”と、クリエイターや公式自身で定義できる技術
- NFTの正しい使い道が浸透すれば、特定の人や組織に閉じた世界に留まらず、後世や外の世界でも永続的に信用が担保される
Web3で稼ぐ方法のヒントはあるのでしょうか?
1/ 今日は「無限にコピーできるデータをNFTにして価値をつけるのは変?」を書き殴ります。ネット上にとあるイラストがあり、一方はNFTとして販売され、一方は無料公開。矛盾に見えるこの状態に違和感をおぼえる人は多いと思います。この謎を解くため「人が価値をどう評価するか」を見ていきましょう
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
2/ 世界最高級の価値を持つ絵画『モナ・リザ』。ルーブル美術館にある『モナ・リザ』は、売りに出されれば数百億円以上になると言われています。ただ、イケアで売っている本物そっくりのレプリカの「モナ・リザ」は数千円で買えます。素人目には同じように見えますが価値はまったく違うのですね
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
3/ それはそうでしょう、と感じた人はもう50%くらい理解されています。レプリカであるなら、『本物』ではないので価値も"別物"。『本物』は使われているキャンバスや塗料にも歴史的価値で差がでそうです。見た目は似てても、価値に差が出るのは当たり前なのです。では、次のケースではどうでしょうか
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
4/ 人気のブランドバッグがあります。『本物』は100万円を超え憧れの的です。ところが、『本物』の製造工場が不正し、まったく同じ素材でブランドバッグを闇市場で販売。見た目も素材もタグも『本物』とまったく同じです。ただ公式は偽物と断言。『本物』と同じ価値がつくでしょうか
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
5/ だんだんと理解が深まってきたかもしれません。私たちが価値を感じるときは、単に素材や見た目だけでなく、それが『本物』であるかを評価することで、はじめてちゃんとした価値がつくようです。レプリカや偽物の見た目や素材が『本物』とまったく同一だとしても、価値には大きな差がつくのです
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
6/ 『本物』かどうかを見分ける評価を因数分解してみます。
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
①それを公式が作っているか
②公式もしくは信頼できる個人・組織がそれを『本物』と認めているか
③世間もそれを『本物』と信用するか
この3点がとても大事なので、少しのあいだおぼえておいてください
7/ 見た目や素材は、モノの価値に影響を及ぼしますが、それは価値を構成する要素の一部でしかありません。例えば、先のサイン色紙やブランドバッグの場合、本人や公式や世間がそれを『本物』と認めていないだけで、価値が大きく変わってしまうことが伝わったかと思います
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
8/ 本物の『モナ・リザ』はルーブル美術館や著名な鑑定士たちによって、たしかにレオナルド・ヴィンチの作品と鑑定されています。『本物』がルーブル美術館にあるなら、それ以外の「モナ・リザ」はレプリカと確実に分かり、世間も権威に従い信じるので、『本物』と同じ高額な価値はつかないのです
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
9/ NFTは同じイラストデータが複数あっても、"これが『本物』"と、クリエイターや公式自身で定義できる技術。クリエイターや公式のウォレットアドレスとNFTを生成するコントラクトアドレスから、指定のイラストデータとメタ情報をNFT化=ブロックチェーン上に記録して、改ざんできないようにします
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
10/ 定番のイーサリアムにNFTとして記録すると、そのイラストデータが、クリエイターや公式が作った『本物』と謳えます。ここでは、データは最低でも分散型ファイルサーバーIPFS等を利用しているか、できればフルオンチェーン化されている前提です(Voicy「裏・パジちゃんねる」で解説中)
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
11/ NFTを『本物』かどうかを見分ける評価に照らします。
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
①それを公式が作っているか→クリエイターや公式自身で証明可能です。簡易的には、公式サイトやTwitterの認証アカウントなどクリエイター本人や公式から、NFTを生成したウォレットアドレスやコントラクトアドレスを示すことで証明できます
12/ すでに発表があったように、Adobe社製品のソフトでイラスト作成した場合、その作品が誰が作ったかも、近い将来、証明可能に。また、DID・VC等で、クリエイター本人のマイナンバーや組織の登記情報をゼロ知識証明等で個人情報や機密情報をさらすことなく本人との照合をできると見込まれています
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
13/ ②公式もしくは信頼できる個人・組織がそれを『本物』と認めているか→NFT化することで、公式が『本物』と謳っている①の状態を、改ざんできないブロックチェーン上で永続的に担保し続けます。『本物』である証明をし続け、その状態を誰もがいつでも検証可能なため疑う余地がありません
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
14/ ③世間もそれを『本物』と信用するか→クリエイターや公式自身のアドレスがブロックチェーンに記録されている情報を誰もがいつでも検証可能。こちらも疑う余地がありません。イーサリアムの場合、Etherscanで本人や公式のウォレット/コントラクトアドレスからNFTが生成されているかを確認できます
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
15/ NFTのこうした仕組みを知ると、実は現実世界にある価値あるものが本当に『本物』なのかと疑いたくなってきます。私たちは単に権威を信じ切ってしまっているだけなのかもしれません。例えば、いま"本物"といわれている"モナ・リザ"は、100年以上前に盗難にあい、世界中を騒がせたことがあります
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
16/ その後発見、無事ルーブル美術館に戻されたものの、いま飾られている作品が本当に"本物"かどうかは、ルーブル美術館や鑑定士のみぞ知るです。特定の個人や組織だけが「本物」と謳う状態は、まさに中央集権的で閉じたデータベースの中の話。後世や外の世界での信用をどう獲得するかの課題が残ります
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
17/ 『モナ・リザ』を本当にレオナルド・ダヴィンチが描いたかどうか、いま確認できる人は存在しません。もし、弟子が描いたという嫌疑がかけられたら、厳格な検証が不可能です。人々は権威を信じるほかないのです。同じことは、中央集権的な閉じたデータベースで価値を担保しているデータにもいえます
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
18/ もし『モナ・リザ』の時代にNFTがあったら、ダヴィンチが作品をAdobeで描いて、NFTで『本物』と謳い、ルーブル美術館のウォレットにある状態を世間に証明できたでしょう。NFTの正しい使い道が浸透すれば、特定の人や組織に閉じた世界に留まらず、後世や外の世界でも永続的に信用が担保されるのです
— paji.eth (@paji_a) May 1, 2022
まとめ
世界最高級の価値を持つ絵画『モナ・リザ』や人気ブランドバッグなどを使用してわかりやすく教えていただきました!
永続的に信用が担保される未来に期待大ですね!