Web3.0関連仮想通貨銘柄や将来性について解説します

Web3での稼ぎ方を探している読者のみなさん。今回は仮想通貨について紹介します。

ビットコインやイーサリアムなど、現在発行されているほとんどの仮想通貨は、プラットフォーム内のシステムに「ブロックチェーン技術」を導入しています。

ブロックチェーン技術は、セキュリティ性能が高くトレーサビリティに優れているため、様々な企業で開発中のプロジェクトとして採用されています。

今回は、そのようなブロックチェーン技術を活用した新しいインターネット世界「Web3.0」の特徴とその関連銘柄について紹介します。

この記事でわかること
  • Web3.0とは、ブロックチェーン技術を採用したウェブ構造のこと
  • 個人情報をユーザー自身で管理可能なため、個人情報が流出するリスクが低い
  • 中央サーバーを経由しない「P2P取引」で、ユーザー間でデータをやり取りできる
  • DeFiやNFT市場が拡大すると、Web3.0関連銘柄の価値が上昇する可能性がある

海外の仮想通貨取引所に上場しているWeb3.0関連銘柄を取引する場合、国内の仮想通貨取引所で対価となる銘柄を事前に手に入れておかなければなりません。

Web3.0とは

まずは、Web3.0が誕生するまでのインターネット世界の歴史について解説しますので、今の「Web2.0」との違いや、新しくできるようになったことについて説明しているので、ぜひ注目しながら読んでみてください。

Web1.0とは

1989年に、イギリスの科学者ティム・バーナーズ=リー博士が「WorldWideWeb(ワールドワイドウェブ・通称WWW)」を発明してから2000年代初頭までのインターネット黎明期でのウェブ構造のことを「Web1.0」と呼びます。

この時代のウェブサイトは、ほとんどがHTMLを用いた静的なページで、ダイヤルアップという電話回線を使ってインターネット接続をし、ウェブサイトを閲覧やチャットをしていました。

現在のようにスマートフォンを持ち歩くわけではなく、常にインターネット接続がされているわけではないので、日常生活でインターネット上のコンテンツを利用する機会はとても少なかったといえます。

Web2.0とは

2000年代から現在までのウェブ構造のことを「Web2.0」と呼び、Web2.0ではADSLや光回線が普及したことで、ダイヤルアップという電話回線を利用していたWeb1.0 時代から回線の速度が速くなり、安定性がとても向上しました。

さらに、スマートフォンの販売が始まり、インターネット自体が身近なり、たくさんの情報をウェブサイトから閲覧されるようになっていきます。

人々の生活が便利になっていく一方で、インターネット上の個人情報がGAFAM(Google・Amazon・Facebook・Apple・Microsoftの頭文字)という一部の巨大テクノロジー企業に集まってしまうことが問題視されています。

Web3.0とは

Web2.0の問題解決のために現在開発が進められているのが、ブロックチェーン技術を使用した非中央集権型のウェブ構造である「Web3.0」です。

Web3.0では、仮想通貨で用いるブロックチェーン技術や分散台帳技術を導入することで、個人情報をユーザー自身で管理できるようになりました。

こうすることで、Web2.0時代に台頭したGAFAMのような個人情報を集めてしまう巨大企業は誕生しなくなるのではと予想されています。

Web3.0という概念はここ数年で生まれてきたものであり、まだ一般生活で利用するシーンはあまりありませんが、たくさんの企業がこの分野に注目し、プロジェクトの開発が進められています。

Web3.0にはたくさんの関連銘柄がありますが、そのほとんどが海外取引所に上場されています。

Web3.0の特徴

続いて、Web3.0の仕組みや特徴について説明していきます。

Web3.0の仕組み特徴
  • ユーザー個人がデータを所有できる
  • 「ピアツーピア取引」で仲介役が不要
  • 誰でもコンテンツを利用可能

ユーザー個人がデータを所有できる

Web3.0では、企業や組織のような中央管理者がいないため、インターネット上のデータをユーザー個人で管理できます。

Web3.0世界で他人が所持しているデータを利用したい場合、該当のユーザーに許可を得なければいけないため、現行のウェブ構造下で問題視されている個人情報の勝手な売買も引き続き不可能ではないかと考えられています。

「P2P(ピアツーピア)取引」で仲介役が不要

Web3.0世界では、「P2P(ピアツーピア)取引」を利用することによって、ユーザー同士が直接的に情報のやり取りできます。

P2P(ピアツーピア)とは?

コンピューターの中央サーバーを通さずに、末端の端末(ピア)同士が直接情報を共有できるシステムのことで、サーバーを経由しないため通信が混雑することはなく、データの処理速度が低下しません。

P2P取引は個人間のやり取りのため、ウイルスの混入やデータの改ざんなどの不法行為をされるリスクが高いことがデメリットですが、仮想通貨やWeb3.0のシステムでは取引を検証するマイニング機能を搭載した「ブロックチェーン技術」を組み合わせることによって、不正しづらい仕組みを構築しています。

誰でもコンテンツを利用可能

Web2.0世界では、インターネット上にあるすべてのコンテンツは企業や組織のいずれかの管理下あり、その管理者のもとコンテンツの検閲、公開を制限できていました。

しかし、ブロックチェーン技術を組み合わせたWeb3.0では、中央集権組織がないため、外部からの制限なしで誰でもインターネット上のコンテンツを利用できます。

理不尽な圧力や差別によって利用できるコンテンツに制限はなくなりますが、誤った情報が掲載されているコンテンツが表示されてしまうリスクもあるため、正しいコンテンツかどうか見定める力は今までよりも必要になってくるでしょう。

Web3.0関連銘柄の将来的な見通し

Web3.0はブロックチェーン技術を取り入れているため、仮想通貨との親和性がとても高いです。

この項目では、Web3.0関連銘柄の将来的な見通しについて説明します。

Web3.0関連銘柄の将来的な見通し
  • 個人情報に対しての意識の高まり
  • DeFiやNFTといったトレンドの変化
  • 「DAO化」企業が頭角を現す

個人情報に対しての意識の高まり

上述したとおり、今あるWeb2.0世界は「GAFAM」といった巨大企業たちが世界中の個人情報のほとんどを握っている時代です。

これらの企業は、集めた個人情報を「ビッグデータ」として活用し、サービス向上や新たな事業開発に役立てています。

これだけ聞くと「人々の生活が豊かになって良いのでは…」と思うかもしれませんが、実はその背後には、個人情報の流出やプライバシーの侵害といったリスクが潜んでいるのです。

こうしたリスクに今まで以上に危機感を持てば、個人情報をユーザー自身で管理できるWeb3.0世界は世間に馴染み、その関連銘柄もたくさんの場面で利用されるといわれています。

DeFiやNFTといったトレンドの変化

Web3.0世界では、ブロックチェーン技術を活用したたくさんのトレンドが変化するといわれています。

Web3.0世界で流行するかもしれない主なトレンド
  • DeFi(分散型金融)
  • NFT(非代替性トークン)
  • SocialToken
  • Metaverse(仮想空間)

この中でも、特に注目されているトレンドは「NFT(非代替性トークン)」です。

NFT(非代替性トークン)

ブロックチェーン技術を組み合わせたデジタルデータのことで、唯一無二のデジタルデータを発行できる点が特徴です。

アート市場やデジタル投票システムなどたくさんの分野で活用されることが期待されています。

今流通しているNFTのほとんどは、イーサリアムのトークン規格「ERC721規格」を利用して発行されています。

分析サイト「DappRader」によると、2021年7月~9月期のNFT取引高は前期(4月~6月)と比べると、約8倍の106億7000万ドル(約1兆1945億円)と急速に市場を拡大しており、NFT関連銘柄のさらにも価値上昇に期待されています。

「DAO化」企業が頭角を現す

Web3.0世界では、企業の「DAO化」が進むと予想されています。

DAO(分散型自立組織)

中央管理者が存在しない組織のことで、希望者であれば誰でもプロジェクトに参加できるのが特徴で、プロジェクト内の取引はすべてブロックチェーンに記録されるため、不正行為をされるリスクが少ないです。

時価総額世界No.1の仮想通貨ビットコインも、すでにDAO化している組織です。

DAO化した企業や組織は中央管理者のエゴがないため、プロジェクトの開発が円滑に進むことが多いです。

企業のDAO化にブロックチェーンは必要不可欠なので、寄与した銘柄の価値が上昇する可能性は高いと予想されます。

Web3.0関連仮想通貨銘柄

ここでは、将来性にとても期待されているWeb3.0関連銘柄を8種類紹介します。

一部、国内の仮想通貨取引所で入手できる銘柄もありますので、取引を検討している方は参考にしてみてください。

主なWeb3.0関連銘柄
  • BAT(ベーシックアテンショントークン)
  • DOT(ポルカドット)
  • FIL(ファイルコイン)
  • ICP(インターネットコンピュータ)
  • BTT(ビットトレント)
  • GRT(グラフ)
  • JASMY(ジャスミー)
  • ENS(イーサリアム・ネーム・サービス)

BAT(ベーシックアテンショントークン)

通貨名Basic Attention Token(ベーシックアテンショントークン)
ティッカーシンボルBAT
価格0.83ドル
時価総額1,250,139,351ドル
時価総額ランキング83位
取り扱いのある主な国内取引所Coincheckなど
公式サイトベーシックアテンショントークンの公式サイト
関連記事ベーシックアテンショントークンの今後

ベーシックアテンショントークンは、デジタルマーケティングシステムの新たなビジネスモデルを目標としたウェブブラウザ「Brave」上で流通している仮想通貨です。

Braveは匿名性や個人情報の保護にとても力を入れており、Cookieを制御しサイトからのスクリプトをブロックできる機能があります。

ユーザーは、Braveが提供しているウェブ広告を閲覧することでBATを手に入れることができます。

ただし、日本では現在規制がかけられているため、BATを直接受け取ることができません。

DOT(ポルカドット)

通貨名Polkadot(ポルカドット)
ティッカーシンボルDOT
価格20.13ドル
時価総額21,712,220,762ドル
時価総額ランキング9位
取り扱いのある主な国内取引所bitFlyerなど
公式サイトポルカドットの公式サイト

ポルカドットは、イーサリアム財団元CTOのギャビン・ウッド氏が創立した「Web3 Foundation」で、2016年にリリースしたプロジェクトです。

ブロックチェーンを開発する時のフレームワークを一般向けに提供しているところが特徴の一つで、フレームワークを利用することで低コストでのプロジェクト開発ができるようになります。

また、リレーチェーンに接続することでイーサリアムやビットコインなど他ブロックチェーンとの相互運用もできるため、他のブロックチェーンがメジャーになっても利用価値が下がらないといわれています。

FIL(ファイルコイン)

通貨名Filecoin(ファイルコイン)
ティッカーシンボルFIL
価格20.59ドル
時価総額3,207,323,532ドル
時価総額ランキング44位
取り扱いのある主な国内取引所なし
公式サイトファイルコインの公式サイト

ファイルコインは、2020年に正式版がリリースされた分散型ストレージサービスで、世界にあるすべてのデバイスの「空き容量」をユーザー間でシェアするというシステムで、中央管理者が存在しないP2P型のプロジェクトとなっています。

ユーザーは自身のデバイスの空きストレージを貸与することで、システム内の独自トークン「FIL」を授受することができます。

当プロジェクトは、ユーザー数に比例して利用できるネットワークの規模が拡大していくため、どれだけ多くのユーザーを集められるかが、当プロジェクトの拡大における要となってくるでしょう。

ICP(インターネットコンピュータ)

通貨名Internet Computer(インターネットコンピュータ)
ティッカーシンボルICP
価格20.08ドル
時価総額3,995,556,120ドル
時価総額ランキング37位
取り扱いのある主な国内取引所なし
公式サイトインターネットコンピュータの公式サイト

インターネットコンピュータとは、分散型インターネットコンピュータの開発を進めるプロジェクト「Dfinity」の中で利用されている仮想通貨です。

当プラットフォームでは、AWS(Amazon Web Service)やGoogle Cloudのようなサービスをブロックチェーン技術を組み合わせて提供しようとしており、あらゆるインターネットサービスやプラットフォームを構築する際の基盤として力を発揮しています。

仮想通貨を使用せずに、Dfinityを通したサービスを利用できる点が最大の特徴で、どなたでも簡単にサービスを利用できます。

BTT(ビットトレント)

ビットトレントは、2001年にサービスをリリースしたP2P型のデータ共有サービスで、トロン(TRX)という仮想通貨のブロックチェーンをベースに開発されており、ユーザーはBTTを支払うことで優先的にデータをダウンロードできます。

アップロード側もインセンティブとしてBTTを授受できるため、両者にメリットのあるシステムです。

ビットトレントのユーザー数は年々増えており、トロンブロックチェーンの「スケーラビリティ問題」が近年では懸念されています。

GRT(グラフ)

グラフとは、Googleのような検索サービスにブロックチェーン技術を組み合わせたプロジェクトで、プロジェクト内では、dApps(分散型アプリケーション)の開発や独自トークン「GRT」のレンディングなど多くのサービスを利用可能なため、ご自身のスキルレベルに合ったネットワークに参加できます。

サービスのローンチは2020年末と比べると、新しいサービスですがすでにたくさんの分散型取引所に上場していることからも、期待の高さがわかります。

JASMY(ジャスミー)

ジャスミーは、ジャスミー株式会社によって2019年末に発行された仮想通貨で、当プロジェクトは「データの民主化」を目標にしており、GAFAMに集積された個人情報をブロックチェーン技術を活用して分散管理できるように開発がされています。

ジャスミーは、イーサリアム規格「ERC-20規格」を基盤に発行されており、日本国内で誕生したトークンとして知られています。

ENS(イーサリアム・ネーム・サービス)

イーサリアム・ネーム・サービスとは、イーサリアムのブロックチェーンを基盤にしたネーミングサービスです。

仮想通貨を送金や決済に利用する時に必要な42桁のアドレスを、短くして覚えやすいものに変換することで提供できる点が最大な特徴です。

2021年の年末には、大幅なエアドロップが行われたとして大きな話題を呼びました。

ENSを含むたくさんのWeb3.0銘柄は、国内取引所で上場されておらず、海外取引所を通して取引しなければなりません。

Web3.0関連銘柄の選び方

2022年現在、世界で発行されている仮想通貨の数は「数千種類」にもなり、その中から将来的に価値が上昇するであろう銘柄を発見するのは至難の業でしょう。

そこで、この項目では将来性があるWeb3.0関連銘柄を探すポイントについて紹介していきます。

Web3.0関連銘柄の選び方
  • 大手仮想通貨取引所での取り扱いの有無
  • 企業から受ける出資の有無
  • 他の通貨にはないユニークな機能の有無

大手仮想通貨取引所での取り扱いの有無

大手の仮想通貨取引所に上場している銘柄は、将来性やセキュリティがしっかりしているか、などたくさんの項目をクリアしているため、価値が上昇する可能性がある銘柄の最低条件が揃っています。

この中の銘柄から取引するものを選ぶことで、銘柄選びが格段楽になり、将来性のある銘柄を保有できるチャンスが広がるはずです。

仮想通貨は大手取引所に上場した段階ですでに価値が上昇しているケースが多いことに注意しましょう。

仮想通貨取引で一攫千金を狙っている方は、未上場の銘柄も含めて調べると良いでしょう。

企業から受ける出資の有無

仮想通貨に出資している企業や出資額は、周囲からの期待されており、出資額が高額な銘柄は価値が上昇する可能性が高いです。

投下する資本の量は開発のスピードに比例するため、出資額が高額な銘柄はその分市場拡大のチャンスがたくさんあるともいえます。

企業からの出資情報は、各銘柄の公式サイトに記載されているので、あらかじめ確認しておきましょう。

他の通貨にはないユニークな機能の有無

世界に流通している仮想通貨の銘柄数は「数千種類」におよびます。

数ある中で価値を上げていくためには、他の通貨が持っていない独特な機能を備えていなければいけません。

仮想通貨の特徴や機能については、公式サイトで確認ができますが、他銘柄との比べるのは難しいでしょう。

各銘柄のメリット・デメリットや将来的な見通しが気になる方は、当サイトの記事をご利用ください。

Web3.0関連銘柄の入手方法

ここまで、Web3.0関連銘柄の特徴や将来性について説明してきました。

もし、Web3.0関連銘柄に興味ありましたら、実際に取引を始めてみましょう。

現在発行されているWeb3.0関連銘柄のほとんどは、海外の仮想通貨取引所で手に入れることができます。

Web3.0関連銘柄の入手方法
  1. 国内取引所で仮想通貨を調達
  2. ウェブウォレットのアカウントを作成し、仮想通貨を送金
  3. ウェブウォレットを利用し、海外取引所でWeb3.0関連銘柄を入手

国内取引所で仮想通貨を調達

海外の仮想通貨取引所では日本円が利用負荷のため、国内取引所であらかじめ仮想通貨を調達しましょう。

ウェブウォレットのアカウントを作成し、仮想通貨を送金

国内取引所で仮想通貨が用意できたら、海外取引所への送金用にウェブウォレットのアカウントを作ります。

たくさんの人が利用しているウェブウォレットは「メタマスク」で、ウェブウォレットの最大手で日本語にも対応している点がポイントで、仮想通貨取引の経験がなくても利用しやすいです。

ウェブウォレットを利用し、海外取引所でWeb3.0関連銘柄を入手

最後に、作成したウェブウォレットを利用し、海外取引所でWeb3.0関連銘柄を手に入れます。

海外の主な仮想通貨取引所
  1. BINANCE
  2. Coinbase
  3. FTX など

取引所による大幅な違いはありませんが、取り扱っている銘柄などを参考にご自身に合った仮想通貨取引所を選ぶようにしてください。

ただし、海外取引所は法律が未整備で安全性が担保されていないこともあるため、取引を行う場合は自己責任で行なってください。

まとめ

今回の記事では、ブロックチェーン技術を活用した新たなインターネット世界「Web3.0」の特徴とその関連銘柄について説明しました。

この記事のまとめ
  1. Web3.0とは、ブロックチェーン技術を取り入れたウェブ構造のこと
  2. 個人情報をユーザー自身で管理できるため、個人情報の流出のリスクが低い
  3. 中央サーバーを経由しない「P2P取引」でユーザー間でデータをやり取りすることができる
  4. DeFiやNFT市場が拡大していくにつれて、Web3.0関連銘柄の価値は上昇する可能性がある

Web3.0の関連銘柄のほとんどは海外の仮想通貨取引所に上場しています。

海外の仮想通貨取引所では日本円での取引ができないため、あらかじめ国内の仮想通貨取引所で対価となる仮想通貨を調達します。